お知らせ
2023 / 07 / 08 19:27
武蔵国久良岐郡蒔田村(郷) … 其の弐
室町時代吉良成高(しげたか)の頃 世田谷の他に新たに蒔田に給地を得た成高は
入り海(蒔田湾)に面した大岡岬の突端(大岡川右岸の標高35mの台地)に新城を築く
と 其の東に鎮座ます宝生寺の門前から 入り海の岸迄続く浜辺に塩田を造営し
塩の生産をも既に初めて居たのであった
塩田は岸に沿って時計回りにぐるりと造られ 太田道灌の館(現在の太田小学校)
前で終わりを見るのである
此の二人余程馬が合うのか
武蔵の国人豊島氏を討伐す可く 太田道灌が出陣致せば成高は道灌に代わり江戸
城代を務め 数度の合戦を下知し勝利を挙げて居るのである
無論 互いに信を措いて居るのであろうが
道灌にしてみれば
『後ろを任せられるのは此の漢(おとこ)を措いて他には居らぬ』
のであろうし
成高にしてみれば
『此の乱世を生き抜くには 此の漢に懸ける他手は無し』
なのであろう
にしても 見事な連携と戦いっぷりなのである