お知らせ

2019 / 06 / 24  22:46

お知らせです。

明日25日(火)

お休みとさせて頂きますので、御予定が

ございました御客様に取りましては真に

申し訳無くも、叉の御来店を御待ち致し

て居ります。

2019 / 06 / 24  17:05

鍜治屋 … 其の弐

「ほおうっ … 他の二人は妻子とな、其の妻に

暴行を働こうとした男を斬ってし申たのだと。」

「はい、其の男は上役の息子だそうで。非は認め

るが跡継ぎを斬った事は赦せぬと、刺客を送られ

たそうにござる。」

「 … 其れで … 」

「其の折りは何とか凌いだものの、何時迄も防ぎ

切れるものでは無いと彼の国を後にしたそうにご

ざる。」

「其れで此の日本へ。」

「はい … 暫くは平和に暮らして居りましたが

此処最近何者かに張られて居る様で … と 。」

「成る程、其れで俺はナイフ と 。」

「はい。」

「なれど、張りし者らが追っ手ならば素性は知れて

し申たやも知れぬな。」

「はっ。」

「何とかしたいのか … 十四郎殿。」

「はぁ … 国は違えど、同じ鍜治屋の出なれば …

 素性が知れたとあらば一刻を争います故 … 何と

か成らぬものかと … 。」

「ふむ … … 十四郎殿、刺客を撃退したとあらば

腕は立つのであろう。」

「はい、某(それがし)とは五分 … いや、以上やも

知れませぬ。」

「ほおうっ … 得意な技は。」

「引き技、特に肉の筋を引き切る技は右に出る者居り

ませぬ。」

「ふむ … 妻子らは。」

「はい、お二人も中々の腕前だそうで。

 御内儀は菜っ切りを、御子息は皮剥きや飾り剥きを

得手として居る様でござる。」

「 … 肉の筋引きに菜っ切り … 皮剥きや飾り剥き

… 我らは魚捌きに其の仕上げ … ふむ … 」

「亀之助殿、何をお考えで。」

「うむ … 其方(そなた)、牛刀乃助(ぎゅうとうのすけ)殿を存じて居ろうか。」

「はい、畠山家の御重臣。」

「うむ、牛殿が申すには其の畠山家が近々一城を建て

るそうでの、此の亀之助を見込んで腕利きを集めて我が

元へ来ぬかと頼まれて居ったのだ。」

「しっ 仕官でござりまするか。」

「成らぬか。」

「いっ いえっ まっ真逆(まさか) わっ私(わたくし)の

様な者に しっ仕官の口が掛かろうなどと想うても居らぬ

事故(ことゆえ) … …」

「成らば決まりで良いな。」

「お待ち下され亀之助殿、あの家族も … 。」

「無論だ、異論か。」

「いえ、痛み入り申す。」

「気にせんでくれ、そうと決まれば一刻を争うのだあの家族

を迎えに行こう。」

「亀之助殿、其れは某(それがし)が。

 で、どちらへお連れ致せば。」

「うむ、実を申さば御城は完城間近なのだ。

 場所は井土ヶ谷でござる、其処へお連れし

て下され。」

「御城の御名は。」

「びすとろふうじん と申す

火偏に孚(ふ)と書いて人、ふうじん でござる。」

「 亀之助殿、びすとろ とは。」

「急げと言う意味と聞いたが良う知らん。

 急げと申さば、十四郎殿。やはり儂も行く。

 急ぎ参ろう。」

「はっ。」

 ⦅ … 想わぬ展開だ … 此の俺が侍とは …

 今から腕が鳴る。

 待って居れ びすとろふうじん。⦆

 

      … 今から18年前の事であった … 

 

      … つづく のか …

2019 / 06 / 23  09:46

ぐい飲み。

三周年のお祝いにと

元 金田中の総料理長

現 銀座1864の料理長

高橋良明様から、自作のぐい飲みを

頂きました。

毎晩、此れで飲らせて頂きます。

2019 / 06 / 23  09:42

昨夜の一皿。

秋田県鹿角市八幡平産

熊の手の赤ワイン煮

でございます。

大変好評でございました。

 

2019 / 06 / 23  01:40

鍜治屋。

 「… … … 今の御仁は 確か… … …」 

 「独国から参られたメッサー殿でござる 」

  「おおっ 此れは柳刃殿 久しゅうござる 」

 「此方(こちら)此其 出刃殿 お久しゅうござりまする 」

 「あの御仁 やはりメッサー殿で御座ったか…」

 「はい。」

 「なれど 独国の御方ならば最後の言葉は グッドラック

では無うて… … … 」

 「ビス バルト でごさりましょうな 」

 「でござろう… … …

 其れのみならず あの御仁己をナイフと呼べっ とも喚い

て居りましたが…」

 「はっはっは 其の事でござりまするか 

 出刃殿は良い耳をお持ちでござる 某(それがし)察します

るに …

 興味の無い方々には耳に当たりもせぬ事でござりましょう

が 我らの様な者に取りましては メッサーと申しますれば

其の後に続く語は…」

 「シュミット。

 … … … 其れが 嫌だと… … …」

 「と 思われまする 」

 「何故(なにゆえ)か 」

 「スタイリッシュ 詰まり 粋では無い… のでは…」

 メッサー シュミットが 」

 「はい 恐らく 」

 「なれど柳刃殿  」

 「はい …おっしゃりたい事は判って居りまする

  メッサーとは 包丁を含む刃物を意味し

  シュミットとは 我らと同じ鍜治屋を意味する

語でござる 其れを嫌うとは いやはや何とも……」

 「其れは違いまするぞ 柳刃殿

 我が正本家は野鍜治の出 其方の有次家は刀鍜治

の出でござろう 我らと同位にしては成りませぬぞ」

 「はっはっはっ 現在(いま)の有次家は刀を打って

は居りませぬ 出刃殿らしゅう御言葉でござりまする

な 其の御言葉 お褒めの御言葉と思うて有り難く頂

戴致しまする 」

 「処で柳刃殿 」

 「出刃殿 我らの御付き合いも長うござる そろそろ

十四郎(とうしろう)と 御呼び下され 」

 「左様か 成らば其方も某(それがし)の事は亀之助 と

呼んで下され 」

 「はっはっはっ 相承知 此れからも末長う御付き合い

よろしく御願い申し上げまする … … … で… 」

 「うむ…独国から来られたは あの御仁御一人か…」

 「 … あと 二人 居りまする…」

 「 …都合三人… 

  其の者ら 何をしに参られた 」

 「判りませぬ … 探りますか 」

 「うむ … 決して気取られぬ様 くれぐれも

内密に 御願い申し上げる 」

 「 御任せ下さりませ 」

 言うなり 十四郎は踵を返しメッサーの後を追った 。

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